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- 尿道から膿が出る
尿道から膿が出る症状は、排尿時や普段の生活にも大きな影響を与えることがあります。
膿は、炎症部位の化膿によって生じる黄白色の粘液で、白血球や血清、壊れた組織が含まれています。
尿道から膿が出るトラブルは、まずは原因を正しく理解することが適切な治療への第一歩となるでしょう。
尿道から出る膿の色と原因菌
尿道からの膿は、色によって原因となる菌や疾患の目安を知ることができます。
膿の色は透明、白色、黄色、黄緑色などに分かれ、それぞれクラミジアや淋菌、マイコプラズマなどの感染を示唆します。
症状が軽い場合でも自己判断せず、必ず検査を受けて原因を特定するようにしましょう。
以下では具体的な菌と感染時の膿の特徴について説明します。
クラミジア
クラミジアは、男性は尿道、女性は膣や子宮頸管に感染します。
クラミジアに感染すると、透明や白色の膿が出るようになります。
自覚症状がないことも多く、放置すると炎症が進行する場合があるため注意が必要です。
マイコプラズマ・ウレアプラズマ
マイコプラズやマウレアプラズマは性行為やキスを介して感染する細菌性の性感染症です。
性病としてのマイコプラズマは飛沫感染せず、適切な治療で改善が期待できます。
膿は透明や白色であることが多いです。
ヘルペスウイルス
単純ヘルペスウイルス1型または2型は、性器や肛門周囲に水ぶくれや潰瘍を形成し痛みを伴います。
初めての感染時は症状は強く出ますが再発時は軽度であることが特徴です。
トリコモナス
原虫による性感染症で、男性では前立腺や尿道、女性では膣内や子宮頸管、膀胱、尿道に寄生し炎症を引き起こします。
黄色や緑がかった膿が特徴で、強い悪臭がする場合や泡立っているケースもみられます。
淋菌(淋病)
淋菌感染によって起こる尿道炎で、男性は尿道炎、女性は子宮頸管炎を発症します。
黄白色や黄色の膿が特徴ですが、進行すると黄緑色のものが出るようになります。
カンジダ
カンジダ属の真菌による感染症で、男性では亀頭包皮炎や尿道感染、女性では膣感染が見られます。
膿は黄色味がかったものが多く、女性は白い塊のようなおりものが目立つのも特徴です。
近年、男性のカンジダ性亀頭周囲炎の症例も増えているため、注意が必要です。
尿道炎とは
尿道炎は尿道の細菌感染による炎症で、主に性交渉を介して発症します。
排尿時の痛みや膿の排出が特徴で、男性に多く見られます。
女性は尿道が短いため、膀胱炎として診断されることが一般的です。
尿道炎の主な症状
尿道炎の症状は排尿時の痛みが中心ですが、血尿や膿の排出、下腹部痛、発熱などを伴うこともあります。
症状の程度には個人差があり、軽度の場合は気づかないこともあります。
尿道炎の原因や種類
尿道炎は大きく分けて「性感染症によるもの」と「異所性感染によるもの」があります。
性感染症ではクラミジアや淋菌などが性行為を通じて感染し、1〜2週間で症状が現れます。
異所性感染は、不衛生な状態による尿道や周辺部の細菌感染が原因です。
尿道炎の種類別解説
尿道炎は原因菌により症状や治療法が異なります。
それぞれの特徴を理解することが、早期回復と再発防止に繋がるでしょう。
クラミジア性尿道炎
クラミジア・トラコマティスによる尿道炎で、排尿時の軽い痛みや白色の分泌物が特徴です。
症状は軽く、自覚症状がないことも多いため、性感染症検査での確認が重要です。
淋菌性尿道炎
淋菌による感染で、排尿時に強い痛みを伴い、黄色い膿が尿道から出ます。
クラミジア性尿道炎より症状は重く、放置すると重篤な合併症に繋がる可能性があります。
非クラミジア非淋菌性尿道炎
クラミジアや淋菌以外の細菌、ウイルス、寄生虫、あるいは尿道周辺の不衛生が原因で発症します。
症状は軽度〜中等度で、自己判断で放置すると慢性化する場合があります。
尿道炎の検査・診断
尿道炎の診断には、問診に加えて尿検査やPCR検査が必要です。
尿道炎が確認された場合は、エイズや梅毒など他の性感染症のリスクも考慮し、総合的な治療計画が立てられます。
また、無症状のパートナーから再感染する「ピンポン感染」の可能性もあるため、性交渉のあるパートナーも必ず検査を受けることが重要です。